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甲板部クルーが本当にわかってほしい、船上生活のリアル

Aug 02, 2026 読了 5 分
甲板部クルーが本当にわかってほしい、船上生活のリアル

何日も圏外、寝室の代わりに二段ベッド、誕生日を大海原の真っ只中で迎えることもある。甲板部クルーがパートナーに知っておいてほしい船上生活のリアルを伝えます。

乗船契約中の生活を、経験したことのない人に説明しようとするとき、独特の孤独感がある。故郷で待つ人たちが無関心だからではない。沈黙、閉ざされた空間、当直のリズムといったものは、自分自身がそれに近い経験をしてみない限り、言葉ではなかなか伝わらないからだ。

通信がつながらないのは当たり前、そして個人的な理由ではない

商船でも衛星インターネットが普及してきたとはいえ、乗組員全員で限られたデータ容量を分け合う船や、寄港中以外は一切通信できない船もまだ多い。連絡が一日途絶えたからといって、何か問題が起きたわけではない。船が圏外の外洋を航行していたり、業務用に回線を優先していたりするだけかもしれない。沈黙にパニックになるパートナーは、船員にはどうにもできない状況にさらに負担をかけてしまう。逆に、連絡が取れるようになれば必ず戻ってくると信じて待てるパートナーがいれば、この関係は十分に続けていける。

航海計画に応じて「通常どのくらい連絡が空くか」——2日なのか5日なのか——をあらかじめ話し合っておくとよい。その範囲内の沈黙であれば心配する必要はなくなる。それを超えて連絡が取れない場合は、どんどん不安になって未読のまま溜まっていくメッセージを送り続けるより、配乗代理店や船会社に問い合わせる方が意味がある。

ベッドは寝室ではなく、プライバシーはほとんどない

ほとんどの商船では船室は狭く、階級によっては相部屋のことも多いため、同僚に会話が聞こえる状態で電話することも珍しくない。そのため船員の連絡の取り方は自然と変わってくる——通話は短めで、感情表現も控えめ、陸上のパートナーが普通の関係に期待するよりも淡々としたものになりがちだ。それは冷たさではなく、置かれた環境によるものだ。相部屋からの5分間の電話は、自分の部屋からの1時間の電話と同じくらいの重みを持つこともある。

階級もここで大きく関わってくる。上級士官なら机付きの個室と比較的良好な通信環境を持っていることもあるが、甲板員や新人クラスの乗組員は相部屋で、静かで電波の入る場所を見つけて電話をかけるしかない。相手が組織内のどの立場にいるかを理解しておくと、どのように、どのくらいの頻度で連絡が取れるのかが見えてくる。

一日を支配するのはカレンダーではなく当直体制

4時間勤務・8時間休みを24時間繰り返す当直体制のもとでは、船員にとっての「朝」があなたにとっての真夜中ということもあり、それが航海中ずっと続く。自分の生活時間で「常識的な時間だから」と、相手のオフ当直の睡眠時間を狙って連絡してしまうのは、こうした関係でよくある摩擦の一つだ。憶測ではなく、実際の当直パターンを把握しておくだけで、その摩擦の大半はすぐになくなる。

上陸休暇は思っているより短く、不確かなもの

寄港と聞くと、新しい国、新しい街と、外から見れば心躍る響きがある。しかし実際の上陸休暇は、荷役作業や入国審査、そして船が実際に何時間バース(岸壁)に係留されるかによって左右される。丸4時間確保できることもあれば、荷役が早く終わって上陸そのものが取りやめになることもある。船員は、タラップの前で上陸許可証を手にするまで予定を約束しないことを学んでいく。それを理解しているパートナーは、上陸休暇が中止になったことを「約束を破られた」とは捉えなくなる。

うまくいく関係に共通すること

陸上で良好な関係を保っている船員には、連絡の「頻度」ではなく「信頼性」で関係を測るようになったパートナーがいることが多い。連絡できるときは必ず連絡してくれる、連絡できないときはそれが海のせいであって相手のせいではない——そう理解しているのだ。船上での生活は、真夜中3時に真っ暗な海しか見えない当直に立った経験のない人には説明しづらいほど、本当に孤独なものだ。それと張り合うのではなく、真剣に受け止めてくれるパートナーこそ、電話の向こうにいてほしい相手だ。

この距離を越えて届くのは、思っている以上にささやかな心遣いだ。当直の始まりに合わせて届くメッセージ、故郷のなんでもない日常の写真、荒天の航海や大変だった寄港が本当につらかったと認めてくれる一言。どれも物理的な距離を縮めるわけではないが、何千キロも離れた場所で起きている生活の一部に、自分がまだ確かに属していることを船上の相手に伝えてくれる。多くの船員にとって、それは帰国のタイミングに合わせた一度きりの大きなサプライズよりも、ずっと価値のあるものだ。

この孤立にどれだけ耐えられるかは船員一人ひとり違い、それまでに何回契約を経験したか、どんな船に乗っているかによって変わってくる。初めてタンカーに乗る実習生と、15年のキャリアを持つ一等航海士とでは、構造的には同じ距離を抱えていても、その経験の中身はまったく異なる。「そっちは大丈夫?」といった型どおりの問いかけよりも、相手が実際にどう対処しているのかを決めつけずに尋ねる方が、ずっと率直な会話につながりやすい。

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